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【感想】「つらいから、会社やめます」が言えないあなたへ 心屋仁之助

今回は、2017年9月11日に発売されたばかりの新刊、心屋仁之助さんの「つらいから、会社やめます」が 言えないあなたへを読んだので、早速レビューを。

そんな風に感じた人に、この本をお勧めします。

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「前者後者」の解説と「当たり前」を見直すのがメイン

この本は5章の章立てになっています。

  1. 職場は二種類の人間でできている
  2. 自分以外の誰かを目指すのはもう止めよう
  3. 違うタイプの人と楽しく働くために
  4. 「頑張らない人」になるトレーニング
  5. 解決しないならやめちゃおう

前半は、心屋で言う「前者後者とは何か」という解説と、それぞれが違うタイプを目指しているから苦しくなるということ。
あとは、自分が幼少期からの成長過程で「お母さんの価値観に自分が合わせられなくて、苦しくなってしまっているのではないか」と言うことが書かれています。

以前、心屋先生のお母さんが幸せになる子育て <子育ての呪い>が解ける魔法の本の感想でも書いたんですけれども(ここに感想記事があります)、心屋ではお母さんとの関係性が今の自分に影響しているのではないかと考えている様です。

子供の頃に

と言われて育った人が多いと思います。

それが自分の中の常識になっていて、事あるごとに

という発想から行動に移してしまう、ということことになるのですね。

小さい頃からそういう環境に育てられてきているので、そこを疑う余地が全くないまま今まで生きてきたと言う事なのです。ま、そうですよね。自分の育ってきた環境がすべてだと思う傾向がありますものね。
で、仮に、それがわかったところで…それを外したり、そのジャッジのハードルを下げたりする「やり方がわからない」と言う事で、多分みんなが悩むんだと思います。

最近 心屋さんでなくとも「自分のブロックを外す」とか「ジャッジをなくす」とか「設定変更をする」…言い方は違うけれども、似たような内容を書いて facebook でフォロワーとかをたくさん持ってる人たちがいます。
別にそれが悪いわけじゃなくて、「誰が言う言い方が自分に合っているか」を探すのが大切だと思うのです。

要するに、親から育てられたその感覚は自分の中で当たり前になっていて「価値観」として自分の中に「設定」され、何の疑問も抱かずに育ってきた。
しかしその「価値観と言うのは人の数だけ違う」と言うこと、その「当たり前」が「思い込み」であることをまず認識することから始まります。

「自分の価値観=世界の価値観」だと思っていると、そんなはずがないのでやっぱりどこかで苦しいのです。

心のどこかで自分を認めて欲しいって思うし、自分で認めることができないとどうしても、「他人に認めてもらう」ことにエネルギーを注いでしまいますよね。
で、自分の期待された様な反応が相手から返ってこない(=自分が認められていないと感じてしまう)と

と言う風に「勝手に解釈」して、それが悲しみとなり、悲しみを(そのまま出せばいいのに)出せないからから怒りとなって変わってくるのではないか、と私は感じました。

でそれを通して、自分の中の

の枠を外すと言うワークをして、「こんな自分でも大丈夫」「こんな自分でも愛される」という根拠のない自信を身につけることによって人生が変わって行くよってことを言ってます。

ちなみに、中盤~後半は「いきなり辞めるんじゃなくて、捉え方を変えたり価値観のすり合わせをしてみたら楽になるかもよ!?」みたいな展開、そしてワーク。終盤になって「やっぱりどうしても難しいなら、辞めるのも選択肢に入れたら?」みたいな流れになっています。

いきなり「会社?辞めちゃえばいいじゃん?」という展開ではないですよ
(読む前は、もしかしたらそんな展開なのかな?と思っていましたw)

興味がある人は、ぜひ手に取って読んでみてくださいね!

例えとネーミングセンスが秀逸

心屋さんの本の何がすごいなぁって、 例え話が上手なので読んでいて読みやすいし、スルッと心の中に入ってくると言うところだと思いました。

納豆の話、猫と犬の話の例え話もそうですが、「どうしてわかってくれないんだ軍団」などのネーミングセンスと例えがとても素晴らしい!

さらりと読めて分かりやすいのが、心屋さんの本が支持されている要因の一つなのではないかと思います。

文章の主旨を見定める

ただ、この本を読んでいて気をつけた方が良いかな、って個人的に思ったのは…

この本に限らないと思うけど、この本でも「大丈夫」と言うフレーズが凄く多く出てきます。
この「大丈夫」と表現されている言葉の意味が、「大丈夫=うまく行く=成功する」という風に位置付けると、心屋さんの意図したこととは外れていくのではないかと思いました。
(ていうか、私の中にそういう思い込みがあったことに気が付いたのですがw)

この本で言う「大丈夫」とは、「成功して自分の思った成果を手に入れる」わけではなく、「仮に失敗してもそんな自分に ok を出せること」なのではないかと考えます。

でも、いきなり「失敗した自分にOK」なんて出せないですよね。でも、それが出来るようになるには「怖いと思いながら進む」しかないのですが、この本のワークはそのための練習なんだと思いました。

心屋のワークで気をつけたいのは、「心屋さんがどういう意図をもってこのワークを設定しているのか」というところを読み間違えちゃうと、全然違う方向に行ってしまうのではないかと言うことが気になりました。

だから、この本に書いてあることをやるときは、「これはどういう目的をもって提案しているのか」と言うところまでわかってやってみるともしかしたら効果がでるんじゃないかと思います。

最終目標は「どんな自分にもOKを出せる」ということではないか

心屋さん風に言うと「なんか知らんけど大丈夫」ってことなんですかね。

個人的には「会社での人間関係が辛い人」だけでなく、集団での…例えば部活など、上下関係がある人間関係がうまくいってない人全般にこの本を勧めできるのではないかと思います。 心屋さんの本のタイトルのつけ方…例えば今回の場合は「会社での人間関係が辛い」っていうようにターゲットを絞ってタイトルつけているのが特徴的ですが、中身を読むと全体的にその人間関係がうまくいかない人にお勧めできる本ではないのかなと思いました。

だって、会社勤めをしていない私の心に響いてるもんね(笑)

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