【読後感想】「お金2.0」を子育てママの目線で語る【価値観のアップデート】
佐藤航陽さんの「お金2.0 新しい経済のルールと生き方」という本が話題になっているようです。
随分前に、どなたかから「未来に先回りする思考法」をおススメされたのですが、まだ読んでないうちに知人から「ヨシコさん、『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』という本読みましたか?」という声がw
取り急ぎ、その知人から教えてもらったニュース記事「お金とテクノロジーはどうつながるか? お金から解放される生き方をするための「お金2.0」の世界」(ダ・ヴィンチニュース)をサクッと読んでから、速攻で本屋に注文(その時、Amazonでは入荷待ちだったのです)。
深夜、寝ている間に本の内容を脳内にスキャンしてくれるシステムが欲しい…などと思うほど積読が増えていく…そんな中、読了したのでぜひ記事にしておきたいと思ったのです。(そして、読了する前にさらに積読が増えていくというw)
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もくじ
5章からなる展開
第1章 お金の正体 第2章 テクノロジーが変えるお金のカタチ 第3章 価値主義とは何か? 第4章 「お金」から解放される生き方 第5章 加速する人類の進化
目次を見た限り、第4章まではサクサク読めるだろうと思っていたら…読みが甘かった!
こんなに全部にわたってふせん貼りまくり(言うならば、「はじめに」の段階からふせん貼りまくりw)の本も、私の中で非常に珍しく…印象に残った箇所を全部書いていくと「小学生が書く読書感想文のダメな見本」状態になってしまうので、 特に印象が残った箇所に絞って書いていきたいと思います。
「お金=豊かさ」じゃなくなる?
私の父はお金に苦労して育ってきたので、「お金がないとやりたいことをやることが出来ない」という価値観で育ってきました。起業してからたくさんの本を読んで「豊かさは選べること」という認識にはなったのですが、「やっぱりお金がないと選択肢が狭まるんじゃないの?」とは今でも思ってます。
かつて、西野亮廣さんの「革命のファンファーレ 現代のお金と広告」を読んだ時に、お金を持っていることと豊かさが結び付かなくなることや、「信用がお金になる」というフレーズは頭に入っていた…のですが、やっぱりどうしてもピンとこなかったのです。まだ「信用をお金に換える」というのは分かってきたのですが 「お金を持ってないと豊かになれないんじゃないの?」という固定概念は私の頭から離れませんでした(今でもやっぱり離れないなぁw)。
確かに、30代以下の人は「ものがあるのは当たり前」の世代でしょうし、今はミニマリストが増えているので「物を得ること」が「豊かさ」につながらない人が増えていることから、消費は縮小方向。
そう思いながらこの本を読み進めていくと
世界経済で言うと、上位1%の富裕層が世界全体の富の48%を所有しており、「上位80人」と「下位35億人」の所得がほぼ同じとされています。(本文P46)
※ちなみに、2017年の世界人口は76億人
また、消費経済(普段私たちに馴染みがある、労働で収入を得たお金を支払うことによって回っている経済)に対して、お金からお金を生み出す世界(株や投資など)を「資産経済」というのですが
世の中に流通しているお金の9割近くは資産経済の方で生まれています。(本文P151)
資産経済はどんどん拡大を続けていて、世界中で金融マネーは投資先を探してさまよっています。もう利回りの良い金融商品などなくなってきているため、お金はあるけれど使う対象がないといった状況にあるわけです(あくまで資産経済の話)。(本文P152)
資金調達が容易な環境にあるため、相対的にお金の価値が下がり続けています(本文P153)
と言われても…現時点ではイマイチ実感が湧かないのですが、きっと私の知らないところではお金は大きな流れとなって流れているのでしょう…。
おーい、お金はどこにあるんだーい(大多数の庶民の声を代弁w)
今まで「価値」とみなされないものが「価値」になる!
お金の重要性があまりにも協調されすぎてしまったため、お金にならないもの、財務諸表で資産として認識されないものはまるで無価値であるような扱いを受けています。(本文P154)
今まで、会社の状態は財務諸表(貸借対照表や損益計算書など)で見ていました。しかし、金融資産以外の「価値」は財務諸表から読み取ることはできません。よって、優秀な人材や顧客データ、購買データなどは金融的な価値はありません(財務諸表からは読み取れない)ですが、データを失ったら事業が成り立たない企業はたくさんあるでしょう。
1億円の貯金があることと100万人のフォロワーがいることのどちらが良いか(本文P156)
この文章を読んだ時に思わず笑ってしまったのですが、10年前は、おそらくこの2つが比較対象になること自体ありえなかっただろうことを想像すると、それだけでも 「確かに時代は変わってるんだな」ってことが分かります。ちなみに、私が選ぶなら「100万人のフォロワー」かな。100万人もフォロワーがいたらお金を生み出すのは簡単だろうし…。
ホント、起業直後に私自身が「信用を貯めておいて価値に変えたいタイミングで価値に換える」ってのを実証したのでこの項目に関しては分かるなぁ。ネットやSNSというものが日常の中に入り込んでいるからこその仕組みですよね。20年前じゃ想像もつかないことが普通に起きている。さあ、20年後はどうなるんだろ?
ベーシックインカムと仮想通貨が「日常」になったら今までの価値観総とっかえ?
「ベーシックインカム」については1年前くらいに、仮想通貨は(遅ればせながら)昨年末に仕組みを知りました。
知った時に私が思ったこと…どちらも「これが日常になったら今までの概念は吹っ飛ぶなぁ」ということ。どういうことかというと…
これから「AI(人工知能)が発達して、20年後には今の仕事の8割はAIに取って代わられるだろう」と言われているのは割と知られていることだと思います。そうすると、大半の人が失業してしまいます。すると、ベーシックインカムを導入する国が増えるだろう、ということです。
現在は、お金には人を動かす力がありますが、生活のためにお金を稼ぐ必要がなくなった人からすれば、お金はもっとあったら便利なものであり、なければならないものではなくなっているはずです。(本文P186)
そもそも、現時点で「生活の為にお金を稼ぐ必要がなくなる」社会が想像できないのですが…。生活の為にお金を稼ぐ必要が無くなったら、いったいどこに目的を見出すのかな?どうなんだ?全く想像つかないです。
また、仮想通貨(暗号通貨)の仕組みを詳しい人に私でも分かるレベルで教えてもらったときは…本気でひっくり返るかと思いました(爆)
だって、貨幣に国籍…っていうと変な言い方だけど、中央集権国家があって、その国が経済状態をコントロールする「通貨」があって…。というのが私の中での「お金」の常識、でしたから。いや、確かに海外への送金は大変ですし、銀行口座を持たない国の方もいらっしゃるし、そういう方にもビットコインならば(相手にスマホがあれば)送金出来るというのはすごいことだけど…。
中央に管理者不在で機能するシステム…まあ、インターネットもそうだといえばそうだけど…これが通貨のジャンルで起きているんだ…世界共通で使える「通貨」なんだ…と思ったら、ビックリしました。海外旅行に行ったときに両替が必要ない…とか、それだけの話じゃないよね?為替相場とかどうなるの?私の貧相な想像力からはどうにも想像つかないです(爆)
仮想通貨(暗号通貨)に実際に投資するかどうかはその人の判断に任せますが、仮想通貨そのものの仕組み時代は今から知ってても絶対に早くないですよ。
この本に書かれていることは本当に起きても不思議ではないと思うけど、ベーシックインカムが本当に日本で実現したら…仮想通貨が日常の買い物で使えるまでに浸透したら…私の価値観総とっかえしないと理解できないだろうな…と思っているのです。
子育て中のママへのおススメポイント
人間は、自分が生まれた時にすでに存在したテクノロジーを、自然な世界の一部と感じる。15歳から35歳の間に発明されたテクノロジーは、新しくエキサイティングなものと感じられ、35歳以降になって発明されたテクノロジーは、自然に反するものと感じられる(本文P154)※ダグラス・アダムスの言葉として
そうなんですね。年齢を重ねると新しい概念を受け入れにくくなるのは「自然なこと」なんですね。確かに、若い頃ではなく年齢を重ねてから出てきた新しい技術や概念に対して理解することが難しくなるから何となく不安になりますよね。
その「よく分からないから」「実績が浅いから」ということからのダメ、という規制は親として子どもの成長を妨げることもあるのではないか、と私は思います。
親として、子どもの幸せを願っている人は多いと思います。でも、それは、「親自身の価値観」の中にある幸せで、子どもとは生まれ育った時代が違います。というコトは、「幸せ」に対する前提条件や時代背景が親子で違うというコトです。
時代と共に「価値観のアップデート」をする必要性があるんだな、と思うのでした。
断捨離をしようとすると…高度経済成長期に青春時代を過ごし、バブル期に子育てをしていた…まさに 「物があることが豊かである」という価値観の義母に「これまだ使えるでしょ」って捨てることを躊躇させるような言葉を時々受ける嫁(※同居16年目)は思うのでした(爆)
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